「ブログ、始めました。」

よろしくどうぞ。

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」感想。

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を見てきました。

ゲゲゲの鬼太郎」はどういう作品かは大まかには分かるものの、具体的な作品設定までは知らない。アニメも小さい頃に5期(鬼太郎が高山さんの声の時)をちょこっと見たくらい。そんな鬼太郎知識があまり無い僕。だけど、いやだからこそ鬼太郎がどんな経緯で誕生したか気になったので見に行きました。

この作品、一言で言うと「凄まじい」。何かもう、いろいろ凄まじい演出に圧倒されてしまいました...

では細かな感想いきましょう。2023年ラスト感想執筆。ここから先はネタバレ注意。

 

 

 

 

時は昭和31年。一人の会社員・水木(名前の由来はひょっとして水木先生から?)が謎の薬「M」を求めて哭倉村へ向かう所から始まる。そこでいろんな人と出会い、何日間も滞在していると、そこで殺人事件が発生。...サスペンスかな?サスペンスドラマがこれから始まるのかと思ったw

その時出会ったのが鬼太郎の父・目玉おやじの昔の姿、通称ゲゲ郎。彼の姿を見た時、見た目が親子そっくりだなと感じた。そしてクールで常に落ち着いている一方で、とぼけた部分もあったり、お酒では泣き上戸になったりとギャップもある。何か可愛い。

そんなゲゲ郎は妻を探すため、水木はMを探すためにお互い協力することに。水木は当初は怪しんでいたものの、次第に仲が深まっていく。水木もいろいろと言ったりするものの何だかんだで優しいし。ただゲゲ郎が水木の言うことを聞かずに勝手に行動する辺りは何か笑ってしまった。水木も大変だな。

2人が行動する中で妖怪が次々と出てくる。登場時は突然出てきたりと驚かされることはあったものの、そんなに怖いと感じない。だって妖怪よりも怖いものがいたんだから...

それはMを作っている名家・龍賀家の一族。その中でも酷いのは乙米。Mの製作のため、そして龍賀家の繁栄のため多くの犠牲を作っていたのは怖すぎて、苛立ちを通り越して引いてしまった。ここまでするかと...更にゲゲ郎を捕まえた後の暴行が容赦ない。他の人物も彼女ほどではないものの、人としてどうかな部分も多々あった。

その中でも良心的な人もいる。まず時哉という少年。あまりの純粋っぷりで、龍賀家の毒を1ミリも感じられない。彼はこのまま純粋に育って欲しいと思った。あと沙代という女性。彼女は優しく、水木にも協力的。というか水木に好意を寄せている場面も。このまま水木と結ばれてほしいという気持ちもあったが、所々で死亡フラグを立たせており、このまま他の龍賀家の人と一緒に殺されてしまうのではという不安が。これだけはやめてくれと願っていた。

しかし物語はとんでもない展開に。なんと今までの殺しの犯人は沙代だった。ヒロインが犯人。サスペンスあるあるだw...という気持ちはさておき、苦しい状態でも助けてもらえなかったという胸の内を聞いた時はとにかくかわいそうだと感じた。このまま終わるかと思いきや、彼女は妖怪・狂骨の依代であり、そのまま狂骨を操って皆殺しを開始する。これにはあまりにも急展開かつ衝撃すぎて呆気に取られた。次々と殺されていく龍賀家の姿は無惨にも感じたが、今までのことを考えると同情はしにくい。そして結局殺される沙代...やるせない。

そして最後は龍賀家の当主・時貞が登場。彼は作中で一番と言って良いほどのクズだと感じた。ゲゲ郎の妻含め数々の幽霊族を犠牲にしただけでなく、自身が蘇るために病弱の時哉の体を奪うという非情っぷりは酷かった。だって実の孫に普通こんなことするか?時哉がかわいそうすぎるその後もとにかくクズっぷりを発揮したものの、最終的には自業自得な末路を迎えた。悪役が倒されたという良いシーンなのに、スカッとしないのは何故だろう...

最後は瀕死状態のゲゲ郎の妻を水木がおぶって、村を去るという展開に。この時妻は恐らくお墓に入れられたんだろうと思う。そして妻は妊娠しており、その影響で鬼太郎は墓場から誕生した。なるほど、だから「墓場の鬼太郎」だったのか!鬼太郎の人生はここから始まったのね。

その他気になったこと。

・今回はメインキャラは出番少なめ。主人公の鬼太郎も、冒頭と終盤で少し出ただけ。何か物足りないな...と思っていたら、ねずみ男っぽい少年が登場。これはねずみ男の少年時代か?と思ったけど、性格はねずみ男とは違い、気が利くし、裏切ったりしない。まるで綺麗なねずみ男だったwこれがもし過去のねずみ男だったとしたら、この性格のまま成長しなかったのが悔やまれるな...w

・舞台が昭和31年とだけあり、現代と違う部分が多いのは興味深かった。電車の中で喫煙なんて、現代じゃあり得ないでしょ。あとこれは終戦の少し後ということもあり、それについても少し触れている。水木が人や幽霊族が殺されるのに嫌悪感を感じたのは、この戦争があったからなのかとも思えてしまう。

・やたらとグロテスクなシーンが多い。特にキャラの殺され方。殺される側にも非があったため殺すことはやむを得ないとはいえ、目にナイフが刺さっていたり目や首が取れていたりはさすがにやりすぎ。あと最後の沙代による皆殺しも結構グロい。こういうシーンは苦手なため、後半からこういうシーンがあると目を背けてしまっていた。これはPG12になっても仕方ない。

 

 

鬼太郎の誕生には壮絶なストーリーがあったんだと知れる、興味深い内容だった。この後テレビシリーズとか見ると、より一層楽しめるのかもしれないね。テレビシリーズを1から見たくなった。

サスペンスと相棒ものと恋愛ものと戦闘ものとホラーをいっぺんに楽しめた、そんな感じで面白かったです。この例えで良いのかwただこの映画をまた見たいかというと微妙な気が...というのもほとんどの人間のクズっぷりやグロテスクなシーンの多さから、もう1回見る気力と勇気が無い。この映画が好きなファンには申し訳ないけども。

というわけで今年の感想はこれで締め。最後に凄いもん見たな...

 

最後に鬼太郎&目玉おやじ描きました。あくまでも僕の勝手なイメージで描いた鬼太郎ですw

f:id:sebunn:20231228005241j:image

(感想No.107)