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「プリマドール」感想。

オリジナルアニメ「プリマドール」。雰囲気からしてきらら系っぽく感じたこの作品に惹かれ、見始めました。

見た目からして癒し多めの作品と思いきや、それだけでなくシリアスもあった。中にはあまりに辛いシーンもあり、時には見るのをやめようとも感じたけど、それでもこの作品を信じ、最後まで見た。最終的にはいろいろな心境があったけど、面白かったと思えました。

 

では感想いきます。ここから先はネタバレ注意。

 

 

この作品では当時の最高技術で作られた人間型の機械、通称「オートマタ(自律式機械人形)」の少女達が活躍する物語。でも機械とは思えないくらい精巧であり、表情も豊かでまるで本当の人間かのように感じた。雰囲気的にまだ大正時代辺りに見えるけど、当時の技術凄いな。

オートマタが働く喫茶店「黒猫亭」に灰桜というオートマタが働きにくるという、まるでごちうさのような始まり方をする。

...のだが、その灰桜が結構ドジな所があり、よく失敗していた。まあその失敗内容も可愛いものが多く、笑わされつつも癒された。料理での失敗の仕方はとてもコミカルで、ある意味才能なのか?とも思えたwただそんな彼女はいつでも全力で一生懸命。失敗をしながらも諦めずに頑張っていた。その理由がみんなを笑顔にするためという純粋で真っすぐなもの。純粋すぎるって...そんな灰桜の姿にいつしか感情移入し、応援していた。

ダメなイメージが大きい彼女だが「歌」という特技があり、いつも見せてくれる綺麗な歌声はとても良かった。灰桜の存在、そして彼女の歌によって黒猫亭のオートマタを始め様々な人達が良い方向に変わっていった。そう思うと彼女の存在は無駄じゃない、むしろ黒猫亭に必要な存在になったのではないか、と思えた。

こんな灰桜と周囲のオートマタが繰り広げるほのぼのストーリー...かに見えたが、その一方でシリアスな一面もあった。というのもオートマタは元々戦争の兵器として使われていたらしい。それを彷彿とさせる場面が多々あった。あんなに可愛くて優しい子達にそんな一面があったかと思うと...特に過去に戦争に行っている場面が映ると、あまりの悲惨さに悲しく感じた。今は戦争が無く平和になり、今は楽しそうで良かったと感じさせられた。

...しかし灰神楽という新キャラの登場で一変。まるで戦争が再来したかのように機械が暴れ出し、彼女達は再び戦い出す。また悲惨な目に遭わせられるのかと思うと胸が痛くなった。それでも最後は武力で解決せずにみんなで歌を歌って暴走した機械を止めるというのは、平和で、かつ彼女達らしくて良かったなと感じた。歌は世界を救うんだね。

争いは終わり、これで今まで通りの日常に...と思いきや灰桜は記憶が無くなり、しかも新たに記憶が出来ない状態に。何も覚えていない灰桜。それを悲しそうに見つめるみんな。心が痛いよこれは...ただそれでも最後は奇跡が起きて記憶が戻り、記憶の不具合も直るんじゃないかと信じていた。

だが最終的に灰桜は自身を直すために初期化を決意。あまりにも衝撃すぎる選択だった。だって今までの灰桜の記憶が本格的に全て消えてしまうとなるとね...みんなとの(今の記憶での)別れのシーンは、切ない以外の何物でも無かった。全12回の物語の最後がこんな悲しい終わり方なんて...辛いし、若干認めたくない気持ちはあるけどこういう現実もあるんだなとも感じさせられた。

 

その他気になったこと。

・灰桜関連やラスト以外で感動したのは、箒星が話せるようになる回。機械の故障で話せなく、初期化をしないで直すのは絶望的という風になっていた箒星が奇跡的に話せるようになったのは凄かったし、それまでの過程も感動的だった。(この時「初期化はダメです!」って言って初期化を否定していた灰桜が最終回で初期化を選ぶなんて思っていなかった…)ただ話せるようになるのはもう少し先の話だと思っていたから、3話は早い、終盤でこうなったらもっと感動的になった気が...なんて思ったり。あと月下と老夫婦の回はとても切なすぎた。

・レーツェルが登場した時、あまりにもシリアスかつ冷徹な所があったので「これは最終回で黒幕になるフラグか?」とも思ったけど、灰桜のおかげでそうはならなかった。...のは良いとして、次の回でキャラ変わりすぎじゃね?と感じたwまさか灰桜を溺愛するキャラになるなんて、誰が想像できたか。

・機械で出来ているという都合上、入浴シーンとかはまあ無いだろうと最初から諦めていた、というかそういうシーンが考えも無かった僕。しかし6話目でまさかの入浴シーン!しかもかなりの露出度でした...ありがとうございます(?)ちなみにこれはまあまあ湯気等の規制があったけど、これはBDでいろいろ見えるようになる系か?!「アズールレーン」や「五等分の花嫁」の時もお風呂回でBD版でいっぱい見せてくれたバイブリーアニメーションなら期待できそうだ。何を期待してんだよw

 

笑い、癒し、切なさ、感動など、いろいろと見どころがあって楽しめた「プリマドール」。同時に「争いはいけない、平和が一番」だということを改めて教えてくれました。これからは彼女達はあんな辛い争いに巻き込まれることなく平和に過ごしていってほしい。

そういえば続編のアニメの情報は今の所無いけど、前日譚や後日譚のノベルが発売されるとのこと。最終回以降、どんな物語があったか気になるから、買ってみようかな。

最後に灰桜を描いてみました。この顔、好き。f:id:sebunn:20220928223814j:image